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【自民党65歳】「サンセイのハンタイの反対は賛成‼️」自己愛と幻滅の平民ジャパン——1955年11月15日自由民主党結成《今日はニャンの日》

平民ジャパン「今日は何の日」:8ニャンめ

◼︎この支配からは卒業できない

 大統領選挙は人種と思想と世代のギャップをあからさまにした。トランプは白人男性のベビーブーマー(59歳以上)の圧倒的支持を受けつつ敗けた。
 バイデン(反トランプ)を勝たせたのは黒人をはじめとするマイノリティに加えて、人種を超えた1829歳の若者層の投票行動だった。

 ミレニアル(1981〜96年生まれ)とZ世代(97年以降生まれ)が勝負を決めた。

 2045年、アメリカの人種構成はさらに変わり、ついに白人が50%を切る。
前後してヒスパニック系の大統領が誕生するだろうとも想像される。
そして、同年は「シンギュラリティ(技術的特異点)」「2045年問題」が訪れると言われる年でもある。AIが人間よりも賢明なAIをつくるかもしれないときを迎える。

 いまから25年後。
 日本の人口は約1億に縮み、その3分の1は65歳以上となっている。
 いま20歳の若者は45歳で疲れ果て、35歳の日本人は還暦を迎えて職探し、50歳の人々は75歳で徘徊し、65歳の人々は運悪く生き延びれば90歳で恍惚のブルースだ。
 単純な足し算だが社会の変貌は足し算ではない。
 足し算では想像がつかない異世界が平民ジャパンを待っている。

 そのときもまだ、日本はアメリカの属国だ。米軍基地は日本各地にある。

 弱者、少数者、高齢者に冷たい社会が奇妙な笑顔で繁栄を遂げている。
 都市の片隅には老人だらけのスラム街ができている。自由民主党は安泰で政治は吉田茂や鳩山一郎、岸信介の4代目、5代目にしっかりと「相続」されている。御用メディアの社員も、その下で働く派遣労働者もすでに3代目、4代目たちに引き継がれているだろう。

 ツタヤの調査では日本の若者(10歳~29歳)の64.4%が「いま期待する政党」として自由民主党を選んでいる。46.5%が早くも「次の首相」に菅義偉を選んでいる。
https://www.ccc.co.jp/news/2020/20201110_001966.html

 保守合同が生み出した自民党が環境を作り、極限まで適応することで、日本の政治は劣化しながら進化を続けた。
 そして日本は落ち続けてきた。
 これからまだまだ落ちる。
 思っているより底は深い。

 日本の闇はまだこの先にある。  

 夜明け前が一番暗いと人はいう。しかし夜明けはこないかもしれない。

 ——仕組まれた自由に 誰も気づかずに あがいた日々も終わる——  

 小さなしあわせを他人の不幸に求め、けっして闘わないジャパンは、この支配から卒業できない。

 しかし、それでいいのかもしれない。それでも平民ジャパンは、自由民主党のおかげで、じゅうぶん幸せなのだから。

 賛成の反対の反対は賛成なのだから。

 朝日のような夕日は、夕日のような朝日かもしれないのだから。◼︎

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猫島 カツヲ

ねこじま かつを

ストリート系社会評論家。ハーバード大学大学院卒業。

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